従来、船舶ネットワークには衛星通信(VSAT)が広く使用されています。しかし近年インマルサット社のNexusWave(※) などの高速衛星通信サービスが登場しており、船舶のインターネット接続環境は大きく改善しています。現代社会においてインターネット接続環境は船員の福利厚生に欠かせない設備ともなっており、東栄リーファーラインでは船員の満足度向上と運行用ネットワークの安定性向上のためにNexusWaveを導入するとともに、船内ネットワークをヤマハ機器で構築。運行用・船員用の両方のネットワークで安定した通信環境を確立しました。
※NexusWaveは、インマルサット社の提供するGlobal Xpress(GX)Kaバンド、LEO(低軌道)、沿岸LTE、Lバンドのサービスをシームレスに統合し、データ容量無制限でグローバルなカバレッジを実現する信頼性の高い高速インターネットを提供する、フルマネージドのボンディング接続ソリューションです。
東栄リーファーラインでは、以前は他社製のスイッチを船内ネットワークに導入していましたが故障が多く、外洋に出てしまうと交換できない船舶では大きな問題でした。事務所でも利用していたヤマハ製品を、6年前に船舶でも採用。ヤマハ製品に替えてから、ネットワーク機器の故障率は1 割以下に激減しています。
GENTA MARUでは6年前にヤマハ製品でネットワークを構築。導入後の故障は無く、マグロ運搬船という過酷な環境下でも安定稼働し、船員の業務と福利厚生を支えています。
ネットワークの接続構成確認・リプレイス時のconfig流し込み・ファームアップも全て遠隔から実施可能になり船舶が外洋や外国にあるときはもちろん、国内港やドックに帰港中も事務所からネットワークの管理が可能になりました。
ヤマハ製品を導入するまでは船内ネットワーク機器は故障が多く、船員はIT知識が無いため交換も難しく、ネットワークトラブルへの対応は大きな課題でした。ヤマハ製品を導入してから故障が激減し、LANマップによる遠隔管理も可能に。これにより出港後の船員のスマートフォンの接続サポートまでできるようになりました。ヤマハ製品は国外で代替品 を入手できないのが玉に瑕ですが、そもそも故障が起こらなければ問題ありません。今後もヤマハネットワーク製品で船舶ネットワークを構築していきたいと思います。
(2025年9月8日掲載)
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